埼玉県志木市・・・。そこはのどかで、ちょっとレトロな街。天気も良いので旅立ってみましょう。
池袋から東武東上線に乗ります。電車は住宅の間を走り、板橋を過ぎ、練馬を過ぎ、だんだんと線路沿いに畑があらわれてきた頃は埼玉県になります。
ガタゴトとゆられ、池袋から30分。着きました、志木です。降りましょう。
駅の北口近くに、この地に何十年と営業しているダイエーがあります。ここでは食品、服、本、生活用品、電化製品までそろっています。また、ツバメの心優しき大家のようで、毎年軒下を貸し、子育てを見守っています。その期間は子ツバメの賑やかな声が聞こえてきます。
それでは市役所に続くメインストリートへ向かいましょう。
結構な交通量があるのですが、古くからの街で道路拡張ができなかったのか、メインストリートといえど、2車線と狭い歩道。この通りには、昔ながらの商店がちらほら見えます。
歩道の片隅で箱で稲を育てたりしています。暑くなってきて、稲も青々としています。
建物には昭和の匂いがします。中には明治45年に建てられて、いまだに現役の薬局で国の有形文化財に登録されているものもあります。
しかし、ここ数年間でひとつ、またひとつと店の明かりが消えていくのを見ます。このレトロな建物たちもいつか消えていってしまうでしょう。ちょっと寂しいですね・・・。
さぁ、視界が開けて川が見えてきましたよ。ここで新河岸川と柳瀬川の二つの川が合流します。実はこの川がこのの街を歴史を形作るものだったのです。
江戸時代、一つの拠点だった川越を結ぶ新河岸川の舟運によって賑わい、明治初期まで甲州街道と日光街道を結ぶバイパスだった奥州道の宿場で「引又宿」とよばれていたのです。
二つの川の中州に市役所があります。川岸にはアヒルやカモが遊んでいますよ。川底は浅いので、鯉が泳いでるのも見えます。
ここまで駅から約30分。2キロほど歩いたでしょうか。ここで折り返して帰りましょう。
いかがでしたか、志木の旅。観光するほどのものはありませんが、ここに暮らしているとのんびりとした雰囲気に癒される街だと私は思います。
Dr A.S.
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