こんにちは♪
予防歯科 衛生士Yです。
いきなりですが「予防歯科」という言葉を聞いたことがありますか?
最近はCMでも使われていて世の中にだんだんと浸透してきているなぁ~と感じるこの頃です。
「予防歯科」制度が進んでいる国、スウェーデンに研修に行った時に感じた、日本との違いを少しお話したいと思います。
予防の意識の違い
国民の予防の意識の違いは定期検診のリコール率にでています。スウェーデンでは国民の8~9割が欠かさず検診へ行くそうです(20歳までは無料)。
ですので歯周病や虫歯で悩む人も少ないです。
日本の定期検診リコール率はまだ5割程度。
痛みが出たら。異常がでたら。じゃないとなかなか通えないようです。
ちなみに、もしも奥歯1本の虫歯が大きくなって神経の治療にでもなってしまったら。。
日本で数千円以内ですむところ、なんとあちらでは、、、
7万円もかかるそうです。驚きですね。
歯科衛生士の歴史の違い
日本は60年程前に歯科衛生士という国家資格ができました。
スウェーデンでは40年ほど前からです。
歴史では日本が長いはずなのに未だに日本では歯科衛生士って?歯医者の助手さんのこと?のようなニュアンスで言われることが多く、知名度は高くないと感じます。
一方スウェーデンで歯科衛生士といえば社会的認知度が高い職種のひとつです。
この違いは歯科衛生士という職業の成り立ちの原点です。
日本では…
“歯科診療の補助”
“歯科予防処置”
“歯科保健指導”
が主なのですが、実際は多岐に渡ります。
原点は
“歯科診療の補助”(アシスタント、助手の役割)
から歯科衛生士という職業ができました。
一方スウェーデンでは
“化学的研究をする研究者”
が原点です。ほとんど診療の補助はしないそうで診療の補助はデンタルナースという人たちのメインの仕事。
分業がはっきりしています。
ですので
歯科衛生士=「口腔の健康を守るスペシャリスト」
と国民にも認知度が高いのです。
実際スウェーデンの衛生士さんは研究はもちろん、麻酔を自分の判断で打ち、レントゲン写真も撮れ、歯科医師が居なくても開業することができます。
歯科衛生士の数
日本では国全体で16万人資格保有者がいますが、就職している歯科衛生士は7万人の計算になるそうです(2012年調べ)。
3年くらいで離職してしまう人が多い仕事です。
スウェーデンでは国全体の人口も930万人と少ないですが、衛生士は約4000人程度でほとんどが定年退職(60~65歳ごろ)まで働きます。国からの補助金で学校を出るので、そう簡単に離職はしません。
私が印象的だったのは、長くこの仕事を続けるために健康にとても気を使っている方がほとんどでした!
普段の姿勢から、腰や肩を痛めないように気を付けていて感心しました。
研修に行って、日本との社会的背景が大分違うこともあり愕然とした点もありました。
日本も予防をしていく時代にシフトしていますので、今後も予防歯科が日本のみなさんに浸透していき、健康な生活を送れる力になっていきたいと思います。
予防歯科について、ご質問などございましたらお気軽にスタッフまで♪
「スウェーデンの話2」もそのうち書きたいと思います☆
2016年2月13日 カテゴリ:未分類