私たちが大切にしている考え方
「一口腔単位」の治療
そうすると、結局「痛いところだけを治して終わり」というわけにはいきません。もう少し踏み込んで、現在のお口の中の状況を診て、10年、20年先のことまで見据えて、今何ができて、今後どうしていくかというところまで考えて、診断、治療します。
そこで、長いスパンでお口の健康を考える際に重要になってくるのが、「一口腔単位」という概念です。つまり、歯1本単位だけで削る、抜く、保存するなどを考えるのではなく、お口の中全体を一つの単位として捉え、どうしていくのがベストかを考えていきます。
お口の中を1本1本の歯単位で診ると、「残せるものなら残す」、「どんなことをしても残す」と考えるかもしれません。しかし、歯が割れてしまったり、歯周病でグラグラした歯を残すことによって、かえって咬み合わせのバランスが悪くなってきてしまうことがあります。
一方で「お口の中全体を構成する1本の歯である」という風に診ていくと、少し乱暴なように思えるかもしれませんが、その歯を抜いたり、削って、お口のバランスを考えた治療をしていくのであれば、少々積極的に治療した方がよいことが多々あります。
もちろん賛否両論ありますが、私たちはそう思います。そのときに踏み込んで治療したことによって、長い人生を考えたときに結果的にトータルの治療回数が少なくて済むようになります。
長期間にわたって通ってくれる患者さん
驚くべきことに、実は患者さんの方が長年働いているスタッフよりも、もっと歴史がある方もいらっしゃいます。なので、私たちの方が「昔はこうだったんだよ」とか、その当時を教えてもらうこともあります。おじいさん、おばあさんが来て、お父さんお母さんが来て、子どもが来て、孫が来てみたいなこともよくあります。
また、小さなころから来院していただいている患者様が、社会人になっても通い続けてくれることはとても嬉しいことです。社会人になって、実家から出て一人暮らしを始めたにもかかわらず、治療になると宮田歯科に来てくれる方もいます。